勉強や仕事をやっていると、最初はこのやり方がいいと思ったけど、進めているうちに「本当にこのままでいいのかな?」と思ってくることってありますよね。
もしこうした迷いが生じたら、それを放置してはいけません。
少し止まって、計画実行の軌道修正をしなければ、間違えた方向へ努力をし続ける事になります。
でも、どうやって……?
今回はこうした時に役立つ軌道修正方法を、『東大×ハーバード 岩瀬式!加速勉強法』という本から紹介していきます。
直感を辿って問題を見つける
「このままで大丈夫かな」といった不安がよぎる時は、その直感を信じるべきだと岩瀬氏は述べています。
「いやいや気のせいでしょ」と、不安から目をそらすことは、重要な問題の芽から目を背ける事になります。
人間の考えはおそらく理性2割・感情8割。
私たちは、私たちの思っている以上に感情的な生き物で、私たちの中には自分ではコントロールできない何かが必ずあります。
だから、自分ではコントロールできない何かがあることを「直感」を頼りに認識することから始めます。
認識したら、それを丁寧に掘り起こしていきます。
掘り起こした先に、不安の原因(問題)が眠っています。
問題を掘り起こす
問題を見つけたら、それを丁寧に掘り起こし、問題の輪郭を明らかにしていきます。
問題を掘り起こす方法ですが、結論!紙に書きます。
自分の感情や感覚をひもとくときは、感じたことに書き出してみるのがいいと岩瀬氏は言っています。
書いて考えを整理すること自体、割とメジャーな思考整理法なので、これには納得ですよね。
書くと問題の本質に近づける
因みに、元ゴールドマンサックスの共同会長・元アメリカ合衆国財務長官のロバートルービンさんという方が本書で紹介されていたのですが、その方は、重要な意思決定を行うときに必ずみんなに意見を言わせたそうです。
賛成反対意見を全て書き出し、リスクとリターン、メリットとデメリット……考えられる色んな事を、意見として出してみて、その上でどんな意思決定が一番いいか判断するんだそうです。
1つの物事を判断するに当たって、様々な情報を集めてみると、本質的なことに気が付くことができ、より良い意思決定に繋げることができるのです。
例えば、「A or B」という問いがあって、一見対立するような2択であったとします。
でも、ロバートルービンさんの様にあらゆる意見を書き出してみる事で、
「AとBは実は完全には対立していない。両者を隔てているのは、優先する事柄や時間軸の違いだけであって、それ以外に対立する要素はない。」というような問題の本質に気づける可能性が高まります。
問題の本質が分かると、「A or B」という二者択一から脱し、AとBのいいとこ取りをしたC案(第三の道)を見つけられるかもしれません。
こうした思考が頭だけでできればいいけれど、それは難しい。
でも、「書く」とそれが出来るのです。
書くとストレス解消にも繋がる
これは岩瀬氏の本には載っていない話ですが、書くことはメンタルヘルス的にも大変良い行為です。
医療法人社団 平成医会
何だか分からないけれどイライラ・モヤモヤする時、思いつくままに愚痴や不安な事を書き出してみます。
そして、自分の心の内を、文字として読んでみると、自分を客観視することができます。
すると、冷静に自分を見つめなおすことができ、今悩んでいる問題がクリアになることで、現状を根本的に解決する方法を見つけることが出来ます。
正体不明のイライラ・モヤモヤが解決可能な問題になることで、不安が消え、心に余裕が生まれるのです。
「書く」ってスゴイんです。
真逆の発想で問題の解決策を探る
ここまでの手順で、「本当にこのままでいいのかな?」という不安や違和感の元凶――根本的な問題――を掘り起こす事が出来ました。
次は、掘り起こした問題の解決方法を探るフェーズです。
問題を掘り起こすフェーズで、既に「これだッ!」という解決策まで見つけられたなら良いのですが、
もし問題が複雑で、簡単に解決方法が見つからない場合は、どうすればいいでしょうか?
岩瀬氏は、問題の解決策を見つける方法として「発想を真逆にしてみる」ことをオススメしています。
↓例えばこんな感じ。
- 全体を見る ― 部分を大事にする
- ロジック ― エモーション
- 長期で考える ― 目の前の仕事をやる
- 計画を立てる ― 軌道修正をする
- 勉強する ― 発信する
- 自力でやる ― 他人の力を借りる
- あきらめる ― 食い下がる
- 熟慮する ― 直感に従う
- 準備する ― 見切り発車でいく
- 引き寄せる ― 近くの物をつかむ
発想を真逆にすると、視野が広がります。
視野が広がると、視野が広がった分だけ問題解決の糸口が見つかりやすくなります。
だから、困った時は発想の逆転をしてみるのです。
逆転の発想に慣れるまではちょっと時間が必要かもしれないので、↑この四角のリストを書いたメモを手帳に挟んだり、スマホのメモに書いたりして、ちょくちょく見返すと良いかもしれません。