お金

【保険の選び方】営業マンに流されない!「得する保険」は無い…絶対ないッ!!

最近、母親に「保険入りなさい」とうるさく言われるので、保険の本を5冊程読みました。その中で最初に読んだ本が『生命保険のカラクリ』(岩瀬大輔 著)という本です。

この本は、Amazonの他の保険本のレビュー欄でオススメされていたもので、確かに、保険に関する知識が分かりやすく書かれていました。

今回はこの本を読んだ私が、「これは商品を検討する前&営業マンに会う前に知っておくべきだ!」と思った事を紹介していきます。

【突然ですが】どっちを選ぶ?

保険営業さん

掛け捨て型の医療保険をお探しなのですね。
それではコチラ『安心定期だゼット』はいかがでしょうか?

保険営業さん

『安心定期だゼット』は掛け捨てでも充実の保障内容なのですが、月々保険料を少し多めにお支払いして頂くだけで、無事故だった場合、10年後に「健康ボーナス」という形で保険料をお返しすることも可能なんですよ。

保険営業さん

保障内容はそのままで、掛け捨てじゃなくなります。
『安心定期だゼット』の「健康ボーナス」、大変オススメです!

皆さんは『安心定期だゼット』の「健康ボーナス」プラン、入りますか?

【悲報】95%が「損」を選んでしまう

実はこれ、過去にとある消費者テストで出されたものです。(商品名や10年後とかの細かな設定は、いま私が決めました。)

  • 掛け捨て型の医療保険と
  • 保険料を上乗せする代わりに無事故で生存していた場合に事後的に健康ボーナスという形で保険料を返す医療保険

どちらがいいか消費者テストでみせたところ、5対95の割合で保険料を上乗せして健康ボーナスをもらう人の方が多かったんだそうです。

でもこれって、健康ボーナス」をもらえる方が明らかに損です

例えば

  1. 保険料10万円払って保障のみを確保する保険
  2. 保険料を20万円払って無事に満期を迎えたら10万円が払い戻される保険

……をイメージします。
すると、

  • ①はマイナス10万円で確定しますが、
  • ②はスタートの時点でマイナス20万円、無事故で初めてマイナス10万円に落ち着きます。

健康ボーナス超損じゃんw

でも現実世界では、「払ったお金を少しでも取り戻したい!」という消費者意識と、言葉巧みな営業文句が上手くマッチして、「損」を「お得」だと錯覚してしまう人が大勢いるんですね。

【結論】保険に「ボーナス」は無い

保険料と保障は「等価交換」

当然ですが、「保険」とは加入者から平等に保険料を集めて、何か起こったときに、その人にまとまったお金を支払う(=保障する)ものです。

保障の対価として保険料が徴収されている以上、純粋にお得な保険というものは存在しないのです。

例えば、「60歳以降は安心の保険料半額」と謳っている終身型の医療保険は、実態は60歳以降の保険料を、それ以前に前倒しで払い込んでいるという意味にほかならないのです。

(つまり若いうちに入っても年配で入っても、払い込む合計金額は同じってこと)

【そもそも保険の割引は禁止】保険業法第300条5項

保険業法第300条5項を知っていますか?

私は『生命保険のカラクリ』を読んで初めて知ったのですが、この条文によって保険料の割引割戻しその他特別の利益の提供を約し提供する行為は禁じられているんです。

https://legal-holdings.co.jp/20180407-2/

保険募集人へ保険業法300条の教育徹底

【参考】リーガル・ホールディングス株式会社 様

つまり、保険では、近所のスーパーやAmazonや楽天でやってるようなセール・割引は絶対にありえません

だから、さっきの例みたいに「健康ボーナス」と、商品名で「ボーナス」と如何にもお得っぽく見せていたとしても、実質的に「お得」な内容は絶対にあり得ない(=本当にお得なら違法な保険)ということです。

もし営業さんに「今なら割引がある」とか「キャッシュバックがある」とか、「お得」な情報をみせられたら、

保険業法第300条5項には反しないんですか?

保険業法第300条5項に反していないのに、どうして「割引」って言えるんですか?

と聞いてみましょう。

きっと「やばっ…!」と心を入れ替え、正直で分かり易い営業をしてくれるようになりますよ。