ADHDと病院で診断されたわけではありませんが、私にはそれっぽい気質があります。
「ADHD」でググると、ADHDの人の気質として
- 複数の業務を並行して取り組むことができない
- 意識がそれる・注意力が散漫
- スケジュール管理が苦手
- 忘れ物・なくし物が多い
というのがよく挙げられていますが、私もまさにこんな感じです。
(どれくらい信頼できるものかは分かりませんが)ネットでよくあるADHD診断テストでも、ほぼ100%「あなたはADHDの可能性大です」という診断を下されますし、ネットでADHDの方の体験談を読むと「うんうん分かる!」と共感できることばかりです。
なので、社会人1年目の時は当たり前のこともやるのも本当に大変でした。てゆうか、大学時代から、色々忘れ物をしたり家の鍵をなくしてしまったりと、すでに、周囲の人が当たり前に出来ることを実行するのが大変でした。
だけど、そうやって何かトラブるたびに、自分がどんなところでミスるのか反省したり、それを考慮して色々工夫するようにしてみた結果、上記のようなADHDぽいミスはグッと少なくなりました。
というわけで今回は、私が普通に働く・普通に生活をするためにしている工夫を記していこうと思います。
【概論】「見える化」が重要
まず大前提として、私の個人的な気質について話していきますが、結論をいうと
目に見えていないものはほぼ確実に忘れます。
目に見えていないものというのは何かというと、物理的に目に入ってこないもの全てです。具体例をあげると
- 手帳の中に書かれた予定
- スマホに書かれたメモ
- 本棚にちょっとしまったつもりの、読みかけの本
こんなふうに、意識的に「手帳を開く」「スマホのメモ帳を開く」「本棚を開く」ことをしない限り、目に触れることのないようなものです。
あとは、口頭だけの指示とか。
こういったものは、毎回というほどではありませんが、高確率で忘れます。
存在自体を忘れてしまうので、学生時代には宿題を忘れることなんて普通にありましたし、社会人になってからは休日であることを忘れて出勤したこともあります。
その他、やらかしたことは多岐に渡りますが、総じてこれらヤラカシに共通するのは「物理的に、目に見えなかった」という事だけです。
つまり、逆に言えば、これらADHD的な災難を起こさないためには
忘れちゃいけないことを「見える化」すればいい!
ということなのです。
てな訳で、以下「見える化」のために私がとった具体的な手段を紹介していきます。
(もしかすると、もっといい方法もあるかもしれないですが)同じように悩んでいる方の何かのヒントになれば幸いです。
常にペンと紙を持ち歩く
先にも述べましたが、視界に入ってこないものは、ほぼ確実に忘れます。
だから「見える化」のために、筆記用具がものすご〜く重要になってきます。
ここでポイントになるのが、サッとメモをとれる環境を用意しておくということです。
具体的に言うと
- ちゃんと書けるペンが、すぐ近くにあること。
- 気兼ねなく使える紙が、すぐ近くにあること。
この2つがすごく重要になります。
インクの出が悪いペンを使っていると、書いているうちにイライラするし、イライラしているうちに書こうとしていたことを忘れてしまいます。
もし新品のノートしかなかった場合、「罫線に沿ってキレイにメモしなくちゃ」とか、どうでも良いことに気を取られて、一つメモを取るのにえらい時間がかかってしまいます。
思い立ったらサッと書ける!
……そんな環境を維持するために、ペンと紙は、部屋の複数箇所・仕事用のデスクに設置し、鞄にも入れておくようにしております。
気兼ねなく使える紙ですが、私はチラシや何かの裏紙をストックしています。あとは、レシートを小さく切ったものを使っています。
これならテキトーにメモを殴り書きできるし、もしメモの内容が間違えてしまっても、気兼ねなく捨てられます。
ちゃんと書けるペンについては、パイロットのアクロボールをまとめ買いしています。すごく書きやすいし、色もオシャレなので。
時々もっと安いペンに浮気することもありましたが、結局アクロボールに戻ってきちゃいます。
見えるところにメモを残す
視界に入ってこないのは、ほぼ確実に忘れます。
だから、意識的に開かないと中が見えない、冊子型のものにメモを書くと、永遠にそのページが開かれないまま忘れ去られてしまう可能性が高まります。
なので、メモを取るなら、意識せずとも視界に入ってくる場所にメモを残すようにしています。
- 手の甲にペンでメモる。
- スマホにメモったマステを貼る。
- PCモニターにメモった付箋を貼る。
- 玄関のドアにメモった紙を貼る。
具体的には、こんな風にメモを残すようにしています。
こうすることで、忘れても、絶対にまた思い出すことができますし
見えるところにメモをしておけば、他の人が「この件大丈夫なの?」と気にしてくれたりもします。
忘れっぽい人間にとって、他人の目ほど有難いものはないですからね!
見えるところにメモをするのは、一見ウザいしダサいですが(苦笑)、すごく効果的な手段なのです。
書いて理解する
視界に入ってこないのは、ほぼ確実に忘れる・・・というのは何回も言っていますが、それだけでなく、視界に入っていないことについて頭の中だけで考えるのも、少し苦手です。
何かについて考えるとき、いろんな要素を考慮して、どこで妥協点を探すかとか、どのタイミングで何をするかとかを考えると思うのですが
そもそも視界に入っていないものを忘れるので、思考する上で必ず考慮しなくてはならない要素が、頭からすっかり抜けちゃったりするのです。
だから、頭の中だけで考えるのが困難になるのです。
でも、これって逆にいうと、
考慮すべき事項を、紙に書き出しておく
たったこれだけで、こうした思考の困難さをカバーすることができるということです。
だから、重要なミーティングに出席するときも、資料を作るときも、スケジュールを立てるときも、ちょっと面倒事が発生してしまったときも、必ず、一度書き出しましょう。
そうすることで、一気に問題が単純で理解可能なものに変貌してくれます。
電卓を堂々と使う
さっきの【書いて理解する】に近いですが、
電卓を使って数字を常に「見える化」する
のも、頭の中だけで考えるのが難しい私にとってすごく重要な手段です。
仕事の商談とかミーティングでも、私は堂々と電卓を叩いています。
中には「人前で電卓叩くなんてスマートじゃない」とか「社会人のくせにその程度の暗算もできないのか」とか言う人もいるのでしょうが、幸い私の周りにはそんな人は一人もいません。
寧ろ、「ちょっと【A】+【B】+【C】を計算してみてよ」とか、「ん?この数字はどこからくるの?ちょっと電卓叩いてみて」とか、電卓を頼られることもありましたし
又、リアルタイムに正しい数字を見ながら話が進むので、私個人的にはミーティングの質向上に一役買っていたんじゃないかなと思っています・・・知らんけど。
指差し確認をする
すぐに物事を忘れてしまうので、例えば、「あれ?鍵しめたっけ?」とか「忘れ物ないよね?」とか、こうした点検作業も苦手だったりします。
これも当然、すぐに物事を忘れてしまうのが原因ですが、その背景には更に、注意が散漫になってしまう、と言う原因もあります。
鍵を閉めてきても、注意が散漫なまま鍵を閉めているので、記憶にないのです。
こんな時に役立つのが
指差し確認
です。
すごく原始的な方法ですが、確認すべきところを指差し確認すると、一気に「点検している感」が増して、確認したことが記憶に残るのです。
鍵を閉めたことを忘れちゃうとか、忘れ物をしやすいとか、そんな自覚がある方は、ぜひ指差し確認やってみてください。
指差し確認でも改善しないという場合は、こちらの記事もご参考ください。
クレジット払いをしない
最後の一つは、
- クレジット払いをしない。
- カードを使うなら、debitカードを使う。
です。
この記事でずーっと言っていますが、視界に入ってこないものは、ほぼ確実に忘れます。
「今月いくら払うんだっけ」「先月いくら分使ったっけ?」ということも覚えていられません。
だから、クレジット払いをするのはNGなのです。
「でも、現代はキャッシュレス社会だし、カードで支払った方がポイント還元もあるし・・・。」
そんな方は、debitカードを使いましょう。
debitカードならば、会計の時に口座直でお金が落ちるので、使いすぎる心配もないですし、お金の管理もしやすくなります。
というわけで以上、ADHDぽい私の仕事術・生活術でした。
同じような気質で悩んでいる方の助けになれば幸いです。
ではではまた〜ノシ