あの人、別に悪い人ではないんだけど、どうも苦手なんだよな……
でも、あの人みんなに好かれてるよね。
私がおかしいのかな…? みんなに合わせて仲良くなる努力をした方が良いのかな…?
こういう経験、ありませんか? 私はあります。そして無理に仲良くしようとしてドッと気疲れしてしまった上に、そんなに仲良くなれなかった経験があります。
今回はこのような悩みを抱えている人向けに、何となく苦手な人との付き合い方と、人付き合いにおいて直感を尊重していいという事・他人軸で人付き合いしなくてもいいんだよと言う事をお話していきます。
人間関係の構築にはプロセスがある
人間関係の構築には必ず以下のような順序があります。
①遭遇
②警戒
③吟味
④判断「この人は自分に合うか合わないか?」
➡「合う」 :もっと関わろう!
➡「合わない」:距離を置こう!
➡「普通」 :特にアクションなし。
学校でも、会社でも、恋愛でも、SNSでも……私たちは自己防衛のため、日々無意識にこれらのプロセスを踏んで人間関係を構築しています。
現実世界なら「この人は本当に信頼できるのかしら?」という警戒心から、挙動・言動・趣味・職業・第三者の評判を知ろうとします。また実際に会話をしてみる事で品定めをしていき、良い人そうだとおもったら、もっと交友を深めていきます。
Twitterでもメルカリでもそうです。その人がフォローしている人やフォロワーを確認したり、過去の投稿を確認したりして、どんな人なんだろうと品定めをして初めて、ちゃんとやり取りを始めますよね。
もっと言えば動物だってそうです。犬も猫も、初対面の人・動物が不意に近づいてきたら、その場を立ち去ったり、威嚇したりします。一度距離を詰める事に成功しても、クンクン臭いを嗅いだり挙動を観察したりして、こちらを品定めしてきます。
これらは全て、変な相手と関わらないようにする為の、自己防衛の初歩的な行動なのです。
警戒心はとても普通で重要な感情
- あることないこと吹聴する友人
- DV気質で金を無心する男
- 都合よく被害者ぶって金銭を要求してくる女
- 悪徳セールスマン
- カルト宗教のリクルーター ect…
こんな風に、世の中には、百害あって一利ももたらさない、絶対に捕まってはいけない類の人間がいます。でもこういう人たちって、ほぼ必ず仮面を被っていて、一見本性は分かりません。
しかし、一見では本性が見えないからこそ、こういう人たちからは何か形容しがたい違和感を感じる事があります。
「なんか違和感あるな…」という直感を感じさせてくれるのが、警戒心なのです。
直感はわりと正しい
さて、その直感の精度ですが、これはかなり正しいと言えます。なぜなら直感は、根拠なく感じるものではなく、今までの様々な経験に基づいて感じるものだからです。
例えば投資家。投資ビギナーよりも、長年投資をしている人の方が勘に優れています。チャートを見て「何か雲行きが怪しい」と直感する――こうしたものは、場数を踏んできた人でないと得る事が難しいです。
営業マンもそうです。「あ、この顧客はいけるぞ」「見込みないな、早く切り上げよう」――こうした直感も、場数を踏んでいた営業マンの方が精度が高く、優れているものです。
直感は、今までの自分の経験が積み重なっていき、そこから無意識にパターンを学習し、思考を簡略化していった賜物なのです。だから、直感は信頼に値するのです。
自分の直感を信じよう
(〇〇さんって、なんか苦手なんだよなぁ……)
論理的に説明することは出来ないけれど、何か苦手意識を持ってしまう相手は、どんな人にも一人はいるかと思います。その直感を信じてあげて下さい。
〇〇君って、ほんと良い人だよね~
〇〇君がいると、場が明るくなるよね~
あなたが苦手なあの人について周囲の人が褒めていたとしても、
(そうなんだ、良い人なんだ。)
……程度に思っておけばいいのです。「周囲はみんないい人だと思って仲良くしているのに、自分だけおかしいのではないか?」と、自分を責めて、無理して仲良くしようとしなくて良いんです。
あなたが卒業した小中高に、みんなに好かれるヒーローやマドンナっていたと思います。でも、その人気は必ずしも絶対ではありません。明確に嫌っている人はいなくても、影で「あの人、実は苦手なんだよね…」という人もきっといたはずです。
どんな人でも、万人受けはありません。だから、「あんなに良い人を好きになれない自分には問題があるのでは…?」という風に、自分を追い詰めるのは絶対にやめましょう。
直感的に苦手な人との関わり方
話しかけられたら普通に反応し、こちらからも必要あらば普通に話掛ける。……と言いたい所ですが、このようなアドバイスは非現実的です。なぜなら苦手な人と接している時は軽く緊張している状態であり、「普通に」何かするという事が出来なくなっているからです。
だからここでは【絶対にやってはいけない事】を紹介します。
1. 粗探しをすること。
2. 見つけた粗を人に話すこと。
3. 無理して会話を続けること。
(仲良くない人と無理して会話をすると、悪気がないのに失礼な事を言ってしまう可能性が高くなり、その誤解を解くのに大変苦労します。)
まずは、【絶対にやってはいけない事】をやらないよう専念してください。【絶対にやってはいけない事】を抑えていれば、苦手な人を傷つける事は無いですし、苦手な人を良く思う人達を敵に回す事もありません。
こうやって無難な関係を続けていって、やっぱり違和感が続くようであれば現状維持で良いですし、「あれ、楽しい人だな」と思えたのであれば少しずつコミュニケーションを増やしていけばいいのです。
人間関係の構築は、競争じゃありません。自分の気持ちを大切に、自分に合った交友関係を模索していきましょう。