ここでは適応障害で休職するまでの3ヵ月間に経験した10のシグナルを紹介していきます。
「シグナル」と言うのは、精神医学的見地からちゃんと確認されている適応障害の兆候ではなく
飽くまで自身の経験談に基づくものです。
(一部専門家の意見に合致しているシグナルもあります)
でも実際に、1.の症状を自覚し始めてから適応障害と診断されるまで、本当に3ヵ月程しかかかっていません。
だから、かなり信憑性は高いと思います。
もし仕事で悩んでいる人で「自分にも当てはまるかも?」というシグナルがあったら
異動を願い出る、上長・人事等、色んな立場の人に相談する、転職を考える等
気力がある内にアクションを起こしてください。
じゃないと、あなたのキャリアどころか、人生を無駄にします。
ミスが多くなる

この頃は、終電を乗り逃して自腹タクシーで帰宅することが多々ありました。
ラッキーな時は、警備員さんの車に乗せてもらって帰っていました。
その為でしょうか、隠れた疲労が溜まっていて、集中力が低下してしまったのでしょう。ダブルブッキングというような以前の自分なら絶対にやらないようなミスをするようになりました。
逆流性食道炎ぽい症状に悩まされる

医者にそう診断された訳ではありません。
でも、よく胃酸が口腔へ逆流してきていました(食後は特に)。
酷い時にはトイレに駆け込んで、過剰に逆流してくる胃酸を吐き出していました。
だから当時は、食後は必ず太田胃散を服用していました。
仕事中、涙が出てくる

「今日は誰に何を批判されるんだろう」
「何のスケープゴートにされるんだろう」
……そんな事を考えながら、日々PCパチパチ仕事していました。
それだけでは涙は出ないのですが
「私はなんでこの会社に入ったんだっけ」
「私なんでこの仕事をしているんだろう」
「私はこの職場の何なんだろう」
…というような自問が始まった瞬間、涙が出てきてしまっていました。
なるべく仕事中はロボットになって、自問しないようにしていましたが、涙が出てきてしまった時はトイレに逃げ込んでいました。
家に帰ると無気力状態

毎週月曜日は『月曜から夜更かし』を見ていたのに、いつしか観なくなりました。
美味しいものも大好きだったので『孤高のグルメ』も楽しみにしていましたが、それもいつしか観なくなりました。
アニメも、いつしか見なくなりました。本も、漫画も、読まなくなりました。
大好きなテレビや漫画を読むことさえも面倒になり
家事もおろそかになっていき
家では何もせず、ぼーっとするようになっていきました。
帰宅後着替えなくなる&夜シャワーを浴びなくなる

無気力状態の延長線上にあるのが、コレです。
仕事着で寝る。風呂に入らない。
そういえば過去に『ホンマでっか!TV』で心理学者の植木理恵先生が仰っていたのですが、シャワーを浴びなくなることは、うつ病の兆候なんだそうです。
うつ病の兆候がある人は、自分の為に何かするという行動をとらなくなるそうです。
出勤前に涙が出てくる

仕事中に涙が出てくるのと違って、出勤前に涙が出てくるキッカケは特に何もありませんでした。
とにかく朝目覚めると
「もう朝が来てしまったか」
「今日もあそこに行くのか」
…と、悲しいのです。
例えるなら、ジョジョの第一部で、ダニーが死んだ後のジョナサンみたいな感じです。
愛犬ダニーの死にショックを受けたジョジョは少し眠ります。
そして起きると、ダニーが死んだ事を思い出し、泣くのです。
ジョジョにとって、夢の中だけが唯一嫌な事を忘れられる場所でした。

これと同じです。
当時の私にとって、夢の中だけが辛い仕事を忘れさせてくれる場所でした。
だから夢が覚めて現実に戻って来た時に、恐怖感からか絶望感からか、どうしても涙が出てしまうのでした。
休む事に罪悪感を感じなくなる

休職1ヵ月前くらいだと思います。
「ヤバ、風邪だ…」くらいでは休んで来なかった私が、ちょっとした気分の落ち込みで休むようになりました。
それまでは「私が休んだら、周りに迷惑をかけるから」といった責任感ゆえに、ちょっとやそっとでは休みませんでした。
でも、その責任感のタガが外れました。
出勤前、涙が出る。
空腹なのにご飯ものどを通らない。
お腹が痛い。
――そんな状況の中、生存本能?のようなものが働いて、無意識的に自分の体を優先した結果が「責任感の欠如」という形で現れたんだと思います。
このように、徐々に社会的体裁を気にした振る舞いをしないようになっていきました。
カッとなると破壊行為or自傷行為

自宅で手が滑って何かを落としたり、誤ってどこかに身体をぶつけたりした時
どうしようもなくやるせない気持ちになって
次の瞬間、カッとした勢いでモノを投げたり叩いたりして、身近なモノを壊しはじめていました。
お陰で、我が家の壁に傷がつきました。
近くに壊せるモノがなければ、自分の頭を机や壁にぶつけていました。
不幸中の幸いだったのは、刃物で自身を傷付けなかったことです。
破壊行為をすると、スッキリ爽快で、その間、自分のやるせない気持ちから目を逸らすことができます。
頭をぶつけていると、グワンとした痛みを感じるから、その間、自分のやるせない気持ちから目を逸らすことができます。
このように、大きな衝撃生んだり、痛みを感じたりすることで、一時的に現実逃避をしていました。
顔〜首にかけて湿疹や謎の腫れ物ができる

記憶が正しければ、適応障害と診断される2日前の話です。
朝、その日も普通に出勤日だったのですが
鏡を見ると、顔に変なできものがプツプツと出来ていて、かゆくて赤くて
まぶたも腫れぼったくて、絶望的な気分になりました。
それを見た私は、とても悲しい気持ちになって、しゃがみ込んで涎を垂らしながら泣きました。
全部どうでも良くなる

顔がお岩さんみたいになった…
視覚的に、自分の疲労・ストレスを確認できて初めて
「ぜんぶ、どうにでもなれ」
「あの職場がどうなったって私には関係ないことだ」
「何か起きたって、それは全部あいつらの問題だ」
こうした心境に到達することが出来ました。
そして私はこの日無断欠勤をし、昼頃にやっと会社へ電話をかけて、無事休職することが出来ました。
ちなみに、適応障害と診断されたのはこの翌日。
医師には「うつ病一歩手前」と言われました。